インタビュー
通販業界のプロに聞くプロモーションの肝 Vol.6
キャッチコピーこそ顧客視点で
最終回となる今回は、キャッチコピーについてお話いただきました。
竹内氏曰く、売り手はつい自分の思い描く顧客に対して、
メッセージを発信してしまいがちだとか。
しかし、そこのズレを解消し、
顧客視点でキャッチコピーを考えることで、
反応は全く違うそうです。
その辺りを詳しく伺いました。
岩本 今回は、キャッチコピー系の話を聞かせてください。
こういうものをこういう風に変えたら売れたとか、その肝をお伝えいただければと思います。
竹内 花屋さんのキャッチコピーについて、『手作りでかわいい花があります』とか『素敵な花が』というのは、
結局、客の立場ではない。
花屋さんの場合、特に作る側のコメントしか出さないんです。
でも、花を買う人は絶対に花が嫌いか、興味がないかどちらかです。
だって贈り物なんだから。
そこで『大きい花束を作ります』というキャッチコピーを入れさせたら、
毎日コンスタントに何件か注文が入るようになりました。
岩本 それだけで?
竹内 それだけで。
だから、大きい花を贈りたい以外、花を買いたい人は興味がない。
だけど、それを言うと花屋さんは、『いや、大きいといっても基準がないじゃないか』とすぐ言います。
岩本 (笑)
竹内 『これを大きいと言うんですか』とか言うので、面倒くさくなってしまう。
私はそんな人をだますようなことはしたくない。
何だか大きくないみたいな話になってしまうけど、いいからそうしてと。
それが一番売れています。
岩本 それは何でしょう。
そこに至った竹内さんの思考プロセスをお聞きしたいのですが。
竹内 そんな難しい話ではなくて、花を買いたい人は誰なのか、という視点から考えました。
花を買いたい人は誰かというと、彼女に贈るとか、友達に贈るという可能性はあるけれど、
買う人が花が好きかどうか、そこまでマーケティングはしてないじゃないですか。
だから、多分大きいとかきれいとか。
でも、きれいだと基準がないですよね。
だから、『大きい花束を作ります』とか『他店より2倍の花束を作ります』という風な
キャッチコピーのほうが当たりはいいよねと。
岩本 普通ですと、きれいとか種類が豊富とか。
竹内 かすみ草を入れますとか、カーネーションを入れますとか、そういう話になっていきますが、
明らかに大きい以外に花を買う人の判断基準はないのではないか。
あと、直前になったら絶対に『母の日、間に合います』というキャッチコピーです。
だけど、花が好きだとそこではないだろう。
やはりポインセチアだとか言われても時期とかわからないよと。
そこら辺のところが人の原点というか、元のところに行かないと。
岩本 クライアントさんに話をする時に常に使っている型みたいなものはありますか。
こういうプロセスで考えるんだ、みたいなことは?
竹内 先ほどの話ではないですが、まず商品を愛さないでください。
この商品に全く興味のない人に話を聞いてください。
親でも兄弟でもいいし、とにかく関係ない人に1度話を聞いてみてください。
そうしたら、さっきのところとは別のクライアントの花屋さんなんですが、
今まで自分は創造したお客さんと商売していましたと言っていました。
自分の描いているお客さんってあるんです。
そのお客さんに向かってものを売っていたけれど、実はそこにお客さんはいなかった。
岩本 なるほどね。
竹内 この時代、不景気だから商売が手強くなるかもしれませんが、
ふるいにかけられてるなというのが多すぎます。
でも、むしろそういうふるいがあった方が良いのかなという気が最近はします。
岩本 最終的にはいかに顧客視点になるか。
竹内 最終的にはそうです。
岩本 キャッチコピーにしても、販促企画にしても、
今日はものすごく貴重なお話を聞かせていただき為になりました。
ありがとうございました。
結局、どこまで顧客視点に立って仕掛けられるか。
どの場面においても、ここが一番の肝のようですね。
6回にわたり、竹内氏ならではのプロモーション手法をお話いただきました。
いかがでしたでしょうか。
ぜひみなさまのビジネスにお役立てください。
さて、次回からは、「販促アイデアの達人に聞く、低予算で繁盛店へ導く手法」と題し、
株式会社ザッツ代表の米満和彦氏に伺ったお話をお送りいたします。
お楽しみに。
